子どもの聴力検査
過去にちらっと書いたことがあるのですが、我が家の双子、新生児聴力検査で引っかかっておりました。
現在は経過観察中で、次男は両耳パス(問題なし)、三男は左耳パス(問題なし)右耳リファー(難聴疑い晴れず)です。
どなたかの役に立つかもしれない?ので、この聴力検査とその経過について、我が家の場合について書き留めておきたいと思います。
難聴を早期発見する意義とは?
出生時より難聴(聴力低下)を認めている赤ちゃんは、正常新生児では1000人に1~2人ですが、ハイリスク新生児においては1000人に30~50人になると言われています。言語発達の最も重要な時期は生後6ヶ月までであるため、早期に難聴を発見して適切な療育を行うことが大変重要になります。
※難聴の発見時期と3歳時における獲得語彙数
・難聴発見時期:獲得語彙数
・正常聴力の新生児:約700語
・出生時に発見された児:約500語
・生後6ヶ月時に発見された児:約300語
・2歳時に発見された児:約25語
上記は出産した病院の小児科(NICU)で渡された資料に記載してあった内容です。
個人的には6ヶ月と2歳の間が離れすぎなのがちょっと気にかかりますが、早く発見して対処するのがより良い、というのははっきりしているのでしょうね。
新生児聴力検査とは?
新生児聴覚スクリーニングとも言いますね。病院によってやるところ、やらないところ、検査の内容も違うようです。
今回出産した病院(周産期母子医療センター)では、双子で早産でNICU入院ということで新生児聴力検査が行われていました。
長男出産時には聴力検査は行われませんでした(別の病院)。が、検診などで「新生児聴力検査の結果はどうでしたか?」と聞かれることが何度かあったので、すべての新生児に実施している病院も多いと思います。なので、長男の時はちょーっぴり不安でした。聴力検査してないけど大丈夫なの?と(結果的にしゃべりはじめたので大丈夫でしたが)。
日本産婦人科医会の新生児聴覚スクリーニングマニュアルでは全新生児に検査すべきとの見解がみられます。平成17年では新生児の約60%が検査を受けているようです。
詳しくはこちら↓
http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/jigyo/JYOSEI/shinseiji_html/shi-12.html
ここにも書いてあるように、この新生児聴力検査 を逃すと、特段気になることがない限り、耳について検査する機会がないんですよね。母子手帳とかでも月齢によって「音がすると振り向きますか?」「囁くとこちらを向きますか?」とかあるけど、だいぶ主観が混ざるし、気のせいかな?と見過ごされることが多いと思います。
さて、今回の病院の新生児聴力検査の検査方法は「自動聴性脳幹反応(AABR)」というものでした。
AABRとは?
音に対する反応を脳波で検出する方法で、検査機器自体に自動判定機能が備わっています。35dBというささやき声くらいの大きさの音に対する反応を見ており、軽度の難聴から発見することが可能です。
(慶応義塾大学病院 医療健康情報サイトより)
先日再検査の際にどうやって行うのか見ることができました。
寝ている赤ちゃんの耳にセンサーみたいなのを入れて、モニターをポチポチし、なんか波形が表示されて、数分しておしまい。痛みなどはまったくなさそうでした。
今までの経過
我が家のチビ達の経過はこんな感じでした。
①新生児期 新生児聴力検査
・次男 左耳リファー 右耳パス
・三男 左耳パス 右耳リファー
退院時に、数回スクリーニングをしたが上記の結果で難聴疑いが晴れないので、耳鼻科を受診して精密検査を受けて下さい、と言われました。
そのまま耳鼻科を予約。
②生後1ヶ月 耳鼻科初受診
まず、聴性行動反応検査(BOA)、条件詮索反応聴力検査(COR)を受けました。
詳しい内容はこちらの滋賀県立小児保健医療センターのページをご参照ください↓
http://www.pref.shiga.lg.jp/mccs/shinryo/jibinkoka/choryokukensa.html
簡単に言うと、BORは紙や太鼓などの音を聞かせて反応を見るもの。結構原始的な感じです。
CORは、まず、スピーカーから音を出して、それと同時におもちゃの入った光窓を光らせる、ということを繰り返します。すると、その条件を覚えて、音が聞こえるとその窓探す、という行動をするようになるので、その様子から音が聞こえているか(周波数を変えて、どの周波数から聞こえているか)をみるものです。
ちなみに私の行った病院では、光る窓にはプーさんのぬいぐるみが入っていました。
検査は、私が子どもを抱っこして、無音室に入ります。
スピーカーの前の椅子に座り、私の膝の上に前向きに座らせる(子どもの背中を私のお腹につける)形で検査します。
BOAもCORも続けて行われました。
これら検査では、
・二人とも反応はあるためまったく音が聞こえていない、ということはなさそう。
・が、確実なことも言えないし、片耳がどうとも言えないので、様子をみたい。
・確実な精密検査なら、睡眠薬を飲ませて眠らせて、音を聞かせて脳波を測定する検査をした方がいい。が、まだ小さすぎるので首が座ってからをおすすめする。
ということで経過観察に。
③生後5ヶ月 耳鼻科再検査
まず、再度、聴性行動反応検査(BOA)、条件詮索反応聴力検査(COR)を受けました。
結果としては前回と変わらず。
でも難聴疑いは晴れないので、睡眠薬で眠らせた脳波測定の検査を勧められました。
ですが、私としてはここはちょっと疑問です。後述しますが、この時のBOA,CORの検査結果は特に目立つ問題はありませんでした。結局新生児聴力検査の結果から精密検査を勧めていたのでは?と思います。じゃあ、今回のBOAとCORは何のための検査だったのよ、と。良くても悪くても精密検査しましょう、ってことじゃん、と。
ここで、睡眠薬を飲ませる検査、という点に付き添いの母が難色を示したところ、医師から提案され再度新生児聴力検査と同じAABRを実施することに。(もちろん、たくさんの子が実施してきた方法であり、充分に対応できる状況のもと検査は行われます。ので検査することになっても必要以上に不安になる必要はありません)
ただ、寝てくれないと正確なデータがとりづらいため、いい結果が出るかはわかりません、と。
が、我が家の双子、グッジョブ!!
2人とも寝ました!ちょうど!!
で、結果。
次男 両耳パス(問題なし)
三男 右耳のみリファー(難聴疑い晴れず)
となりました。
その結果をもって、次男は
・難聴の疑いほぼなし
・もしかしたら低音域に軽い難聴があるかもしれないが(AABRの結果より)、あったとしても言語獲得に支障をきたすレベルではないごく軽度の難聴
と判断されました。
三男については、
・右耳のみリファーであるが、耳の穴が小さく検査しづらいのかもしれない。(そんなんあるの(^^;))
・BOAでは反応があるから音は聞こえている
・CORでは、周波数の段階がもう少し聞こえてほしいところだが、月齢1ヶ月遅れ程度なので修正月齢とすると月齢相当。
・CORでは、月齢にそって聞こえる周波数の段階かあがっていくのが大事。生後1ヶ月の時よりあがっている。これは大事なこと。
・聴力の上昇はみられているし、片耳はパスしているので、今すぐ対処しなくても言語獲得に問題はない。経過観察しましょう。
ということになりました。
AABR再検査受けられてよかったーーー
しなくていい検査はあまりしたくないです。
もちろん必要あればしっかりすべきと思いますが。
次回は8月に検査(BOA、COR)の予定です。
次男はもうやらなくてもいいくらいですが、どうせならやっていったらどうですか、とのことだったので二人とも受診予定。
CORでの聴力の成長具合をみるのがメインのようです。
ちなみにBOAとCORの結果は二人ともほぼ同じとのこと。
私的には、実は三男より次男の方が音への反応は気になっていました。なので、次男の方がパスで三男がまだ引っかかったのにちょっと驚き。
三男、目をつぶって泣いている時に耳元でガラガラを鳴らすと、どちらの耳元でやっても泣き止むのです。
次男はその反応薄めだったので。
医師にそのことを話すと、そういった音への反応をみるやり方はとても良いです、とのことでした。
でも、結局のところ
1歳過ぎて、話すようになるまで、安心できないんですよねー
なんですって(^^;)
文字にしちゃうと怖いこと言われた感じですが、そんな雰囲気ではなくて、この先生、お子さん二人いる女医さんなんです。
一回耳の検査に引っかかっちゃうと、しゃべり始めるまでやっぱり不安で、しゃべり始めて「あー大丈夫だった」って思える
という、ちょっと親目線での発言なのでした。
次男はパスしてるし、三男も音への反応は良いので(あくまで私の主観)、難聴については問題なさそうかな?と思っています。
ですが、もし難聴であった場合は早くの療育が大事。
発達も耳もしっかり診てもらえてよかったです。