諦める勇気
…なんか本の題名にありそうなタイトル(^_^;)
最近よく意識しているのが、この「諦める」ということです。
諦めるのは悪いこと?
外国のことはよく知らないのですか、色々な本を読んだりした結果、思うこととして、日本(日本人)って
欠点を放置すること
好きなこと(だけ)をやること
を、すごく嫌う性質がある気がします。
好き嫌いはなくしましょうね。
できないことはできるように努力しましょう。
できないからって諦めるな!
諦めたらそこで試合終了ですよ←
小さい時からよく教えられていることです。私も息子に教えると思います。
大切なことですし、それで学ぶこと、身に付くものはたくさんある。
逃げてばかりでは成長できない。当然です。
できるようになるために努力する。それが美徳。わかりやすい。
でも、絶対にそうしなきゃいけないものじゃない。
時には、これはいらないと諦める。その選択もすごく大事なことだと思うのです。
すべてを手に入れることはできない
結局のところ、ここ。
誰だって、
お金持ちで運動が出来て芸術の才能があって理系も文系もパーフェクトで友達が多くて優しくて空気が読めて広い家に住んでいて家中ピカピカで手先が器用で家事も子育ても全力で取り組めてリラックスするのもうまくて整理収納も上手で仕事ができて資産運用ができて真面目でコツコツ努力できてコミュニケーション力抜群でユニークさがあって聴く力があってプレゼン能力があって分析力があって判断力決断力があって企画戦略術に秀でていて販売能力が高くて協調性が高くて指導力があって知識が豊富で趣味がたくさんあって専門性が高くてボランティアもやっててどんな時も焦らず怒らず驕らない
みたいな人になれたらいいなと思うだろうと思うのですよ。
でもなれない。それは悪いことなのではなくて、人それぞれ得意なこと不得意なことがあるのは当たり前で、パーフェクトを目指すのはそもそも無理がある。
でもその「ない部分を補え」と言われる機会がすごく多いし、自分でもない部分を埋める努力をしがち。
そして、出来ている部分にあまり目を向けない。
なんでこんなに自分ってできないんだろう…
真面目な人ほどそうやって落ち込んでいる人が多い気がします。
でも、その落ち込む時間って正直、ムダ。
すべてを手に入れることはできない。
なら、「自分にとって何は要らないのか」「自分にとって何は必要なのか」これをハッキリさせて、「要らないものは潔く諦める」。
そうすることで、少し楽に生きられるんだなと思うようになりました。
「諦める」大切さに気づいたきっかけは子供の存在
自分で言うのもなんですが、私の学生時代は「THE優等生」。
中高の成績はオール5で特待生。大学、大学院も特待生。友人もいたし、学祭の代表とかもやって、色々表彰されたりしていました。
(まあほどほどレベルの学校だったというのもありますが)
真面目にコツコツできる
できないところはできるように頑張る
それが私の長所で、割と頑張るタイプでしたし、「やればできる!」と思っていました。
でも、これは学生の特権「やりたいことをやってればいい(特に勉強とかは咎められないし)」を駆使したからできたことだと、その時は気付いていませんでした。
就職し、結婚しながら仕事を続け、やがて妊娠。妊娠しても体調が良かったので朝も早く仕事に行き残業もがっつりしていました。
産前休暇も、「今しかできないことを!」と、セミナーに行ったり色々活動していました。
長男が産まれ、睡眠不足の辛い日々が始まりました。母乳があまり出ない。でもミルク足したくない。お茶とか飲んでるけど改善しない。足りなくて子ども泣く。家事がままならない。部屋汚い。眠い。寝たい。哺乳瓶洗わなきゃ。洗濯物取り込まなきゃ。掃除しなきゃ。ああウンチした。あれまた授乳の時間だ。ゲップでない。眠い…
なんか今思うと産後鬱になりかけてたなと思うくらい最初の2ヶ月がしんどかった…
まあ、そんなわけでそこで気づいたのは
子育ては、選択の連続だということ。
つまりは、常に何かを諦める選択をしているということ。
母乳にするのかミルクにするのか。予防接種は受けるか受けないか。テレビは見せるか見せないか。叱るときに叩くか叩かないか叱らない育児か。汚いものを触ってもOKとするか厳しく叱るのか。
家事はほどほどにして子どもの対応を優先するのか。ちょっと子どもをほっといても家事は完璧にこなすのか。育児も家事も全力でやって自分をパンクさせるのか。
仕事を辞めて育児に専念するのか。保育園に預けて仕事をするのか。
どう頑張っても、全部の選択肢のメリットを取るのは無理。諦めなきゃいけない。
それを実感したのが私は子育てだったのです。
そしてどっちが必ず正解!というものではない。だから悩むのだけど、正解がないのなら「自分は何が大事か」を明確にしておいて、早く選べるようにする。そして選べない方はさっさと諦めて気にしない。
それが自分にとって精神衛生上もよろしく、楽に生きられる方法なのだなと気づきました。
人生は選択の連続。簡単に諦めて良いものは早く諦めたい。
優柔不断な自分。
諦めきれずにぐずぐずして自分の首をしめるのはもうたくさん。
しかもぐずぐずすればするほど、諦めたものが勿体なく見えるもの。
大丈夫。人生そんなに選択を間違ってすごく困る機会なんてそんなにない。
私にとって、今は「家庭が一番大事」。
でも「自分のゆとりも大事」
仕事の時間は報酬にも繋がって将来の家庭や自分のゆとりにもなる。
夫に何かあった時のためにも自分も働きつづけることを選択し、専業主婦として子どもとべったり過ごせる生活は諦めました。
でも激務で疲れすぎると自分にはゆとりがなくなって子どもにも優しくできなくなるのが目に見えているので、残業が少ない比較的余裕のある部署への異動を希望し、その為に育休中に資格を取得しました。
周りから「楽な部署に行けていいよね」「ずるい」とか思われたくない、バリバリ働きたい、という気持ちは諦めました。「子どもを預けて働くなんて」という批判はされたくない、という気持ちも諦めました。
でも、「自分で諦めると決めて諦めたんだ」と思うと不思議と未練がない。
今の生活に満足して過ごすことができています。
まだまだうまく諦められないことがいっぱいありますが、諦める勇気を持って、日々過ごしたいなと思っています。